末梢静脈路(ルート)確保にあたって、留置する針の構造を先に理解しましょう。
1回覚えてしまえば、それほど複雑ではないので忘れる事はないはずです。
まず、パッと見ると上記図のようになっています。
この針先のカットされている部分、「横」から見たときに斜めのラインになっている部分を「ベベル」と呼びます。
エコーなどで位置を確認しながら針を入れる時、エコー輝度が高く見えるのはこの「ベベル」部分です。
そして最も先端にある「ベベル」を含む、金属部分を内筒(ないとう)と呼びます。
まずはこれで血管をブスッと刺します。血管内に入れば逆血が来るはずです。
この金属の内筒のおかげで、皮膚を貫いて、血管壁に穴を開ける事ができるわけです。
そして、先端には存在せず途中からあらわれるビニールの部分を外筒(がいとう)と呼びます。
最終的にはこれだけを留置し、金属部分の内筒(ないとう)は血管から抜いてしまいます。
大体説明を受けるときには「まずは内筒の先端だけ血管内に入れて、血液の逆流を確認、確認したら少し角度を寝かせて少しだけ針全体を進めて、外筒だけ血管内に留置して終わり」みたいな説明を受けると思います。
この時、外筒内筒というと覚えにくいので
- 外筒=ビニール、残しておく部分
- 内筒=金属、最終的には取り除く部分
と覚えておくと忘れないでしょう。
これらの構造をまず理解する事が、上手なルート確保には必須ですので、まずここを理解し覚える。ここから始めましょう。