点滴ルートが入ったはずなのに血液が引けてこない場合の、3つの可能性とその対処法


血管を選び終わり、無事逆血も来て、いざ内筒を抜いて外筒のみ血管内に留置…したはずなのに、血液が引けてこない、という時はあります。今回はその時何が起きているのか、いくつかの可能性とその対処法です。

1、弁や分岐部に先あたりしている

留置したルートの先が、ちょうど運悪く静脈弁や血管分岐器部の内壁に先あたりしてしまっている場合に起こります。

この場合、留置したルートごと全体を少し手前に引いて、血液が引ければそこで先あたりが解除できている場合が多いです。血液が引けたところで点滴の滴下が良好であれば、そこで固定します。

上記の方法で成功すれば良いですが、失敗した場合は潔くやり直します。針の金属部分(内筒)が無いと、再度血管壁を貫いて留置する事はできません。

留置部が腫れてきたり、さらに痛みも伴う場合は血管外に漏れている可能性もあります。

2、実はうまく入っていない

内筒の金属部分の先しか血管内に入っておらず、ビニール製の外筒が血管外に逃げてしまっている場合に起こります。逆血が来たら「少し寝かせて針をそのまま進める」事が大事ですが、それを怠った事によります。

この場合、引いてみても逆血が来ません。

この場合はやり直すしかありません。

3、貫いてしまっている

血管壁を貫いて、脂肪や筋肉内にルート先がある場合に起こります。もちろん、このままでは点滴は落ちないですし、落ちたとしても血管外に漏出し疼痛を伴います。

角度をつけすぎたか、逆血が来てから勢いよく針を進め過ぎて針が血管を貫いてしまった事によります。

図のように、外筒が血管外に存在しています。

この場合はシリンジをつけて陰圧をかけながら少しずつ留置したルートを引いてきます。もし貫通している場合、必ずどこかで逆血があるはずで、そこで採血のみならば行う事ができます。

逆血が来た後、陰圧を解除してルートごと押し込めば、血管内に入る時もあります。この際、静脈を十分怒張させる必要があるため、再度駆血を行い逆血を確認した後に押し込みます。